2015/07/30

ニューヨークの実験演劇


ブロードウェーの実験演劇界で活躍している日本人演出家、河原その子さん。
2013年、La Ma Ma で上演された『Deadly She-Wolf Assassin at Armageddon』デッドリー・シーウルフ・アサシン・アルマゲドン!は、ニューヨークタイムズで絶賛され、3週間批評家推薦作品となりました。
日本ではあまり知られていませんね、残念。
ホームページができましたので、みてね。
http://deadlyshewolf.org/about-production/



この作品はジャズミュージシャン、フレッド・フォー氏が、アメリカでカルト的な人気の『子連れ狼』からインスピレーションを得て作曲した曲を、6人編成のソウルジャズのライブ演奏を行い、役者たちが、ジャズにのって舞台を縦横に走り、殺陣、ダンス、能と、想像を絶するイマジネーションの舞台を展開するもの。

河原その子さんの演出の素晴らしいところがすべてでているに舞台です。

彼女が、コロンビア大大学院に入学し舞台を学び、その後、子育てしながら競争厳しいブロードウェーでの奮闘する姿は私のドキュメンタリー映画で描かれております!
『ニューヨークで暮らしています 彼女たちがここにいる理由』です!やっとつながりましたね。
彼女の努力をみてるから、ほっておけないんです。

フレッド・フォーさんは舞台の成功後、患っていたガンにより2014年4月にお亡くなりになりました。彼のすばらしい音楽と残り少ない日々をおったドキュメンタリー映画が完成したそうです。
Fred Ho's Last Year
https://www.indiegogo.com/projects/jazz-cancer-and-life-fred-ho-s-last-year#/story

『Deadly She-Wolf Assassin at Armageddon』は、これから世界各地で公演すべく、河原さんは奮闘中です。
私も応援するつもりです。

ぜひよろしくお願いいたしますーーという、お話しでした。

2014/04/03

ドキュメンタリー映画の新作が完成しました

2006年、『ニューヨークで暮らしています 彼女たちがここにいる理由』を自主製作で作ってから8年、自主製作3作目『みんな生きている 飼い主のいない猫と暮らして』が完成!

どんなドキュメンタリーですか?と思う方はホームページをみてね。タイトルをいれるとすぐにでてきます。

このドキュメンタリーの中に、アメリカオレゴン州ポートランドの動物保護施設(シェルター)を取材してますが、その通訳をしてくださったのが、『ニューヨークで暮らしていますーー』に出演してくださった女性です。その後、ニューヨークを引っ越して、ポートランドで活躍されています。

いつも映画を通じて知り合った方々に助けられ、新しい作品をつくることへつながっています。

こうやって、映像に出た皆さんが世界に向かって活躍される姿をみるのが大好きです。

私はだんだん年をとりますが(もちろん、年をとるのは当然)皆さんに負けないように、自分のペースでこれからも映画を作っていくつもりです。

そろそろニューヨークへ行きたくなってきました。
最後にいったのが2009年の12月だもの。
変わったでしょうね。
先日息子が友人と1週間いってきました。
ブロードウェーでミュージカルをみたようですが、なんとくじ引きで席をとるのに応募したら100名ほどの応募者で8名当選、その中にはいったそうで、30ドルで、前列、ど真ん中でみたとのこと!
『ウィキッド』です。初代の主役の歌が、今『アナと雪の女王』で大ヒットを飛ばしてますね!

いきたーーい、ニューヨーク。

2013/05/31

2年ぶり、元気に映画作ってます

ほんとにご無沙汰してしまったニューヨークブログ。

きょうはうれしいことが。週刊NY生活メールマガジンを読んでいたら、河原その子さんの活躍が掲載されてました。
そう、彼女は私の最初の長編自主製作映画「ニューヨークで暮らしています 彼女たちがここにいる理由」(2006年完成 タイトル長すぎ!)で、子育てしながら演劇活動する日々をおっていました。

それが、いまLa Ma Maで上演している彼女演出の「デッドリー・シーウルフ・アサシン・アット・アルマゲドン」が、ニューヨークタイムズで絶賛され、批評家推薦作品に選ばれたと!
6月2日までやってるとのことです。
残念!ニューヨークにいらた飛んでいったのに、東京からでは、仕事もあるしちょっと無理。
http://lamama.org/ellen-stewart-theatre/deadly-she-wolf-assassin-at-armageddon/

在NYのみなさん、ぜひ見てくださいね。彼女、本当にすごいんです。

現在、私もドキュメンタリー映画第3弾を製作中。
みんな生きている~飼い主のいない猫と暮らして~
このタイトル通り、自宅の4匹のノラ出身の猫たちとの生活の9年にわたる映像記録。
プラス猫のために頑張ってる人々(保健所職員、地域猫の猫ボラさん、獣医、動物保護推進員)などを取材しています。

犬猫殺処分ゼロの国、ドイツベルリンにあるヨーロッパ最大規模の動物保護施設、ティアハイムベルリン、アメリカオレゴン州の地域猫活動も取材。
今年の秋完成めざして作ってます。みてね。

ではでは、またNYの情報、のせますね。 泉

2010/01/06

2010謹賀新年 NYへいってきました


昨年12月2日~16日まで3年ぶりにニューヨークへ行ってきました。

自分の映画の上映会が1日あり、そのほかはフリーーー!これまでは撮影をかねていたので緊張と、体力消耗で地下鉄を間違えたり、とんでもないことで大慌てしたり、いろいろな場所で忘れ物をばら撒いてきたのですが、今回は、方向感覚は冴え渡り(自画自賛)、忘れたか!と思ったときも、いや、そんなわけない!と落ち着いてカバンを探し、あるべき場所に物がちゃんとあったりと…つまり、よい旅だったといいたいのです。

はじめてノートパソコンをもって行きました。宿のオーナーさんは日本人。PCを出すと、さささーとつないでくださり、部屋でも居間でもどこでも使えました。情報ってすごいですねえ。明日、博物館はやっているのか、何時から、シニア割引は何歳から?…等、日本語で調べられるのですから。

初めて個室をとりました。NYロケでは映画製作費が少なくて、6人部屋や大部屋で泊まっていたのですが、やっぱり一人部屋はいいですねえ。静かなので到着日からぐっすり眠れました。さらにおいしい朝食つきだから、家でいるより健康生活。それに、携帯電話無料貸し出し付きなのでこれもフル活動。グランドセントラルの女子トイレが超こみあっていて、友人との待ち合わせに遅れたとき、電話で連絡できたので助かりましたよ。

で、ぶらぶら、楽しみました、ニューヨーク。到着翌日には時差ぼけもなんのその、国連ツアーに参加。ネットで調べたら9:45から始まるってことで、10:00少し過ぎに到着しましたら3グループ目。日本語ガイドは午後らしいので、英語ガイドで大会議場を見学し、しっかりガイドさんに写真までとってもらいました。

メイシーズのビジターセンターへ行くと観光客は一割引と小耳に挟んだのでパスポートを手に行きましたら割引用紙をくれました。時はすでにクリスマスセールの真っ最中。で、装飾品が半額!お安いブローチを2つ買いました。その足で自由の女神へ。これまで何度も撮影するので船で通過したのですが、上陸は初めて。エリス島にも上陸。でも帰りの船を待つ間が寒かったあ。

上映会が終わった後の日は、のんびりブルックリンの宿から歩ける範囲の建物探訪。古きよきニューヨークを堪能しました。教会、ブラウンストーンの住宅群。ボロウホールや裁判所、ブルックリン歴史協会へも行き本を買いました。

ブルックリンにお住まいのアーティストの方がジュニアーズレストランで夕食をご馳走してくれました。50年代の趣きがあるレストランでスープがおいしかった。翌朝、宿で話したら、ここはチーズケーキが有名で、本店がここ、支店がグランドセントラルやタイムススクエアにあるとのこと。そして、映画『セックス・アンド・ザ・シティ』のラウトシーンで4人が再会する舞台になったところですって!気がつきませんでしたーー。夜になると宿の友達とチーズケーキを買いに行きました。メールも交換しなかった旅先の友達ですが、楽しい思い出として心に残ってます。それから、ゴリラコーヒーの本店もブルックリンにあるんですね。他の友人に誘われていきましたが、おいしいコーヒーでした。

アーティストの方が今度はクリスマスデコレーションで有名なダイカーハイツへ車で連れて行ってくださいました。昼は雨で寒かったのですが夜はやんで、暖かく、車から降りて一軒、一軒見て回りました。そのゴージャスさ、やる気満々に輝いている庭。毎年みにいらっしゃるそうですが、電飾のない家はユダヤ教の方だそうです。そのような家は室内に蝋燭を立てているのが見えました。

クリスマスといえば、タイムワーナービルのジャズ・アト・リンカーンセンターのローズシアターへ行きました。ちょうど、クリスマスコンサートがあったんです。マルサリスバンドの一番若いピアニストのダニーさんは私の姉の長女の夫の弟。ややこしいですね!ダウンタウンのジャズのお店で演奏していた頃から見にいってました。ピアノソロの後拍手が起こるほどの天才ぶり。あるとき聴きにきていたマルサリスさんにスカウトされ、バンドの一員になったという夢のような話。オバマさんの外遊についていったり、すっかり立派になりました、嬉しいです。

ダニーさんといえば、アメリカンダンスアイドルシーズン3の準優勝、ダニー・デッドウィルさんは、私が大好きなダンサー。彼がブロードウェーミュージカル『メンフィス』にでていると、ダニーファンの友人から教えていただいたので、もう、心臓が破裂しそうになりながら2階の一番いい席を買いました!会える、もうすぐ会える、幕があくーーが、彼の姿はどこに。似た人はいたけれど、踊りが違う、ぜんぜん違う!よーく冷静になってプログラムを見ると、彼は4人のアンサンブルの1人としてブロードウェーデビューしたのですが、プラグラムには8人の写真が。多分ダブルキャストだったのでないかしら。で、看板のダニーを必死で撮影してきましたよ。

ミュージカルといえば、このブログのメインである私の最初の自主製作映画にでてくださったアメリカ人のお嬢さんが、あのトニー賞『ビリーエリオット』にバレーリーナ少女の1人として出ているんです!ブログの最初の頃に彼女の浴衣姿の写真も出ていると思います(多分)。恵美さんの娘さんのクラスメートなんです。それで、ハウスシートの一番いい席をとってくださったので、これまた最高の席で観ることができました。泣きました、ほとんどずーと、鼻をすすってました。

そして、ブロンクスの先端、Pelham bay Parkもいってきました。晴天の空が湾の水に映ってそれはそれは美しいところ。海の向こうはヨーロッパだとか…。グランドセントラルからわずか電車で30分足らずのところに、こんな静かで自然いっぱいの場所があったなんて、知りませんでした!
あと、トランプタワーやセントパトリック教会、コロンビア大学へもふらりと行ってきました。そうそう友人に100年以上前からあったアップタウンの薬局に連れて行ってもらいました。なんか停車場みたいな天井がとても高いお店でした。店員さんは見物客になれているのか気にもとめずお仕事されていました。

あと、ロックフェラーの旗は今年は星条旗でなく、金銀のふわりとした旗でした。
あっという間の2週間、戻っても、今度いつ行こうかとばかり考えています。

2009/10/30

作山畯治、典子ご夫妻の二人展 in 新宿


ニューヨークで芸術活動を続ける作山畯治、典子ご夫妻が新宿で二人展を開催します。

2009年11月19日(木)~11月25日(水)
11:00~19:00(初日は15:00より、最終日は17:00まで)
ギャラリー絵夢
  〒160-0022東京都新宿区新宿3丁目33-10
  新宿モリエールビル3F
  中央通り沿い、大塚家具のそば

このブログで紹介してきました、私の最初のドキュメンタリー映画「ニューヨークで暮らしています 彼女たちがここにいる理由」に典子さんの生活を取材させていただいたのがご夫妻を知るきっかけでした。
お二人はブルックリンのプロスペクト公園そばの歴史的建造物エリアに30年以上お住まいです。

私は2007年に、100年前にコロンビア大大学院に留学した日本女性を追ったドキュメンタリー映画を製作しましたが、
この映画の史料調べの段階で、彼女のクラスメートの家がブルックリンにあることがわかり、さらに100年前の新聞等を調べていたら……、なんと、その家が作山宅だったんです!
で、今度は夫の畯治氏に家の歴史について取材し、映画に出ていただきました。
本当にご縁のあるご夫妻なのです。

ご主人はマンハッタンをモチーフにしたカラーの版画、
奥様はステンドグラスを創作されています。

お二人とも東京学芸大学T類美学科を卒業され、ニューヨークへこられてからも、ご主人はブルックリン大学芸術学部の大学院修了、奥様はコロンビア大で美術コースを学ぶなどアート一筋です。
しかし、お人柄はいたって普通(すみません)で日々の生活を愛し、創作活動を愛し、こつこつとご自宅近くの作業場へ通い作品を作り続けていらっしゃいます。

また、お二人はずーと現地の日本人学校の教師として指導にあたられており、
2007年にはご主人が長年の教育の功績として日本総領事館から表彰を受けました。

4年ぶり、待望の東京での二人展ですが、それまではほぼ年に一度、新宿タカノ画廊で二人展が開かれていました。
私もそこで素敵な作品に出会い、購入していま部屋の壁を飾っています。
タカノ画廊がなくなってからは、大阪で開催していたようです。
それが、新宿で4年ぶりに開かれることになったのです。

カラー版画は、長年、ニューヨークで暮らすアーティストでなければ描けない鮮やかな色、美しい空間がみられます。
ステンドグラスは……美しいとしかいいようがありません。ガラスに色をつけるのでなく、いろいろな色、模様のガラス素材を生かして作品にいかすので、本当に光によって微妙なガラスの陰影が楽しめます。
本当のステンドグラスの素晴らしさを知りました。

今回も即売されると思いますので、ぜひ、ニューヨークファンの皆様、いらしてくださいね!

2009/09/22

12月にニューヨークへ

2006年11月に行って以来、なかなか行く機会がなかったニューヨークですが、今年12月にいきます。もう宿も決め、航空券も早々買ったのですが、なんとノースとデルタが合併し、つい数日前に格安成田ーNY直行便の案内がメールで届いた。うーーん、買ったチケットも早割りでそのときは安い方だったけど、それより約2万円近く安いんだもん。キャンセルすると半額近く取られちゃうし、会社がどうなるかわからない航空会社のチケットはそのままにした。

今回は自分の映画の上映会と観光。上映会は下記の通りです。もし、この時期にNYへいらっしゃる方、ぜひ観にいらしてください。また、NY在住の皆様もお待ちしています。

「心理学者原口鶴子の青春~100年前のコロンビア大留学生が伝えたかったこと~」(95分)
Psychologist Tsuruko Haraguchi
--Memories of Her Days at Columbia Univ. in the Early 1900s--
2009年12月6日(日)15:00-17:30  英字幕付き
Millenniumシアター  66East 4th St. New York, NY 10003 イーストビレッジ実験劇場La Mamaのお隣りです
入場料 $10監督の挨拶、Q&Aがあります
座席数 100名 前売りチケットなし、予約はとりません。お早めにお越しください。
お問合せ 03-5991-3486

作品詳細は、作品HPが左の欄の関連HPコーナーにありますので、ご覧ください。

観光はブルックリンとエリス島、フィラデルフィアなどこれまでゆっくり見たくても時間がなくて回れなかったところを見れたらいいなあと思っています。いま夜になると最新のニューヨーク観光本を手にあれこれ行きたいところをマークしています。実際、ニューヨークに行くと、根性なしなので、疲れて朝寝坊し、結局計画した観光地へいかれないなんてことに。食事も心配。サンドイッチのお店で、どの組み合わせにするか、サラダはどれに、ドレッシングはなど質問されるのがいやでマクドナルドかラーメン屋にしか一人で行けない臆病者です。

2009/08/02

恵美さんとその子さんに会いました!

このブログ、最近頻繁に更新しているような気がする。
まあ、これまで6ケ月に一度ぐらいだったから、読者も去った後でしょう。カウントはとっていませんが、今日も多分一人、つまり私だけ。自分の老後をみているようです。前置きはいいとしてーー昨日、ニューヨークから里帰りされている恵美さんと長女のアリサちゃん、その子さんと長男のコウタ君、そして私とで渋谷のハチ公の前でお会いした。

子どもたちの大きくなったこと!アリサちゃんは9月から中学生。コウタ君は9月から幼稚園の年長さん。このブログの映画「ニューヨークで暮らしています 彼女たちがここにいる理由」にでていただいてからはや5年が過ぎていますから…。成長するのは当たり前ですが、なんと子どもたちは英語と日本語がペラペラです。マンハッタンで育っているのだから当たり前ですが、英語を勉強してはやウン十年、なのにまだ英会話がすらすらでてこないこちらとしては、絶望的になってしまします、はい。

渋谷宮益坂にある釜飯のお店にご案内して、フーフーいいながらみんなで食べて、あまりはオニギリにしていただいた。皆な「おいしい、おいしい」と食べてくださったので嬉しかったわ。

その後、ゆっくりと青山通りを歩いて、東京ウィメンズプラザのラウンジへ。テーブルやトイレがあり、静かで、しかもタダ。子どもたちに飲み物、アイスを買い、私たちは売店でコーヒーなど頼み、楽しく旧交を温めました。

その子さんは演劇を続けているし、恵美さんは立ち上げたばかりの着物ビジネスで奔走。ほんと、後ろ盾のないニューヨークで結婚生活を送り、家計を助け、子育てして、さらに自分自身でビジネスを立ち上げるのがどれだけ大変か。ま、私も大きな支援者も、企業も何もないところから映画を企画して、奔走して作りあげる自営業なので、大差はありませんが、なにしろ、彼女たちは東京でなくニューヨークでしているのだからスゴイです。

でも、こうして取材させていただいた女性たちが、子どもを育て、自営の仕事に燃えている姿をみるのは嬉しい。力をもらえるし、また、力をあわせて何かできるのでないかと夢を抱ける。お盆過ぎにNYへ戻られるので(子どもたちの新学期のためにもう帰りの飛行機のチケットは買っているとのこと)また、それまでに東京で一度会いましょうと言って分かれた。

私もニューヨーク行きを計画しているが、どうなることやら。

2009/07/21

ニューヨークのペット

「ボクを救ってください」(エリザベス・ヘス著)を読んでいる。
ニューヨーク近郊の動物保護センター「コロンビアグリーン愛護協会」に救助された動物たちと、保護活動をしている人々のルポである。

30代後半からおよそ15年間犬を飼い、2003年看取り、2005年から猫と暮らし始めた私。犬も猫も娘が生まれたばかりのを拾ってきたのだが、飼い始めると可愛い。特に家で猫をかいはじめてからは、町の野良猫をみると、なんとも辛い気持ちになって…でもだから拾ってきて、去勢して、注射して、家で飼うところまで世話する時間も余裕もないから悶々としている。

このニューヨーク州ハドソンにある保護センターは動物を保護すると、まず新しい名前をつけるそうである。あの犬とか猫ではなくグレースとかバンディットとか。最大収容数は150匹。ほとんどは虐待や飼い主に捨てられてガリガリ状態で保護される。どうしても生きていくのはむずかしい大怪我や、病気、衰弱の場合は安楽死させ、すこしでも生きられるものは里親を探して送り出す。その里親選びも慎重で、育てる環境があるか自宅まで調べにいく。こうして、動物たちは第二、第三の生を与えられ、一生を全うするわけだ。

とても明るく、ユーモアをまじえて書かれてあるが涙なくては読めない部分もある。ペットショップの動物たちの末路は。日本もボランティアで頑張っている方々がいるが、なんとか、自治体単位でこういう施設が出来ないかと思う。動物を愛せない国が人間に優しい国づくりができるのだろうか…などさまざまなことを考えてしまう。

2009/07/13

東四丁目

ブックオフで見つけた本。「東四丁目」(ジェローム・ワイドマン著)。
1920年代のニューヨークを舞台に健気に、たくましく生きる少年と家族の物語、と帯にある。
主人公の少年はロウアーマンハッタンの東四丁目、アベニューA,B,C,Dエリアで暮らす。
少年は、1800年代に祖父がオーストリアまたはポーランドから移民したユダヤ人。気丈な母のもと貧しくも信仰深く愛情豊かに育つ。いつか成功して両親に楽をさせたいと勉強し、ボーイスカウトに励み、お小遣い稼ぎにアルバイトもしている少年だ。その生活の中で出会った人々や、出来事を短編でつづり、一冊の本としている。

11年前の今頃、東3丁目の大学寮で2ヶ月滞在した時、ブラブラ歩いた町を思いながら読んでいった。
アベニューAにあるアパートで課題の映画の撮影をしたことがあった。鉄のハシゴのついたアパートで、すごくニューヨークらしい情緒があったが、炊事道具や食べ物が置いてないので住んでいた人に聞いたら、ネズミさんが出るからとのこと。 うーーん、それはまずい。情緒のある部屋でもネズミさんとは会いたくない。幸い撮影中はあわなかった。

撮影中はアベニューAを往復してアパートと大学寮を通った。旅行本などに書かれてある「危ない」エリアというのは少し言いすぎのようだ。ただ、真夜中は知らない。運が良かっただけかもしれないが、夜の10時ごろも歩いたが、明るく人通りもあり、普通の通りのように思えた。

本は、どの話もいいというか、心に響くものであったが、中でもボーイスカウトの話や、大恐慌のときの会計事務所でのアルバイトの話はとても印象が深かった。ジェローム・ワイドマンはミュージカル「フィオレロ」でピュリッツアー賞を受賞したそうである。どんなミュージカルか調べてみたくなった。
この本は常盤新平氏訳とあるが、氏が行っている翻訳の勉強会のみんなで訳し、氏が仕上げたとある。こういう本が読めるのもニューヨークを愛してやまない氏のおかげであると思った。
                                                                             

2009/07/03

NYの刑事ドラマっていいですね

テレビは大好きで1日中つけている。
地上波で観るのはニュース。
それ以外はWOWOW、FOXTV、SUPER DRAMA TV、ムービープラスの米英ドラマと日本映画専門チャンネルの邦画。

ニューヨークが舞台のテレビドラマはたくさんあるが、今、気にいってるのはLAW AND ORDERCSI NY。(CSIはシーズンの合間で今は休み中)この二つはNYの犯罪を解決する人たちの話。ただ、CSIは最先端の科学捜査、L&Oは平塚八兵衛のような感と足で犯人の自白を引き出す心理捜査が中心。両方とも良さがあるんだなあ、これが。とにかく刑事物が好きなのだ。どうしてなのかなあ、と思う。多分、刑事が渋くてセクシー(ここがポイント)。恋愛はするようだが、ストイックな恋愛(どういう恋愛じゃ?)、これがマイアミバイスなどと違うところ。刑事のセックスライフがあけすけに出てくると興覚めする。たとえば邦画の新宿鮫シリーズ。面白くて観てしまうのですが真田さんがすぐ手じかな女性と…ってところがどうも。犯罪現場でも必ず後ろの方に、その場所を知らせるランドマークをいれているのもにくい。あ、ブルックリンの橋を渡り、倉庫街をイーストリバー沿いに行ったところだ、とか、このアパートはコロンビア大の正門をハドソン川方向に下りた川沿いの高層アパートだとか…、へー、グリニッジビレッジのこの路地も撮影で使えるんだとか…。いつだったか、CSIマイアミのホレイショ役のデビッドカルーソーが主演していた「NYPDブルー」をCSで一挙放送(24時間ちかく)していた時は、寝ずに観ていて目がまわった。

ちなみに刑事物映画「LAコンフィデンシャル」(原作ジェイムスエルロイ)は私の大好きな映画の1本。舞台はLAですが、刑事たちのステキなこと!めがねの二代目エリートのし上がり警官、ガイピアースが次第に本物の裏も表も知った警官に成長していくところや、テレビにゲスト出演したりして人気刑事ケビンスペイシーが無念にも消されたり、熱血ラッセルクロウが最後には…。男の中に咲いた1本のバラのように美しいキムベイシンガー。なぜかあの映画をみると胸がどきどきどきどき、若返ります。NYが好きなのか、ただ刑事さんが好きなのかわからなくなってしまったわ。

どちらにしても、ニューヨークってどこを写しても絵になる。この思いって欧米のオリエント好きの人が、香港や東京歌舞伎町、大阪十三などのきらきら漢字ネオンをみてファンタスティックと思う気持ちと同じなのかしら。よくわかりませんが。